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自動車メーター部品 〜夜間でも文字がはっきりと見えるパネルの加工方法〜

自動車の運転席の真正面には速度やガソリンの残量などを表示するメーターパネルがあります。ユーザ自身が運転している自動車の速度やガソリンの残量を知ることは安全に運転する上で非常に重要なことです。そのため、メーターパネルは日中、夜間問わず、ユーザが分かりやすく表示を読み取ることができる部品でなければいけません。そのため、文字や目盛が明確に印字されていること、夜間などにおいては文字部分が規定の明るさで光ることが非常に重要となります。

使用箇所自動車のメーターパネルの部品
仕様塗装、印刷加工、レーザーマーキング
生産場所タイ工場

特徴

  1. 夜間は光るメーターパネルの文字
  2. レーザーではっきりとした文字を表現
  3. タイ工場での自動車部品の生産

1.夜間は光るメーターパネルの文字

メーターパネルは日中は太陽の光によって速度やガソリンの残量などの文字がはっきりと見えますが、夜になると文字が見えづらくなります。そのため、自動車のメーターパネルの文字はバックライトで文字が光る仕様となっているため、暗闇でユーザは速度やガソリンの残量などを違和感なく確認することができます。このようにバックライトで文字を光らせるためには、塗装とレーザー加工が必要となります。
工程としては、以下の通りとなります。
① パネル全体を文字色と同じ白色の塗料で塗装を行い、塗料が硬化するまで熱乾燥を行う
② ①のパネルの全面に黒色の塗装でコーティングを行い、塗料が硬化するまで熱乾燥を行う
③ ②のパネルを専用の治具に装着し、レーザーで文字の部分だけ黒塗装を剥させる
レーザーは様々な種類がありますが、白塗装の上に黒塗装を施している場合、レーザーを照射すること、最表面の黒塗装の層のみがレーザー光で剥がされ、白塗装の層はレーザー光が反射するため剥がされずに残ります。結果的に文字部分以外は黒塗装の層が残り、文字部分は白塗装の層が残ったメーターパネルが仕上がります。黒塗装の層は塗料の選定や膜厚によって光を透過させないように調整することができるため、この工法を採用することで夜間でも文字部分だけを光らせることができる部品を作ることができます。

2.レーザーではっきりとした文字を表現

文字部分の塗装膜をレーザーで剥がすにあたり、文字をはっきりと表示させるためには塗装膜の残りが出ないようにレーザーの条件を調整する必要があります。レーザーの光が予め設定された軌跡をたどり、決められた出力で塗装膜を剥がしていくのですが、文字をはっきりと表現するためには様々なノウハウが必要となります。例えば文字の輪郭にそってレーザー光を複数回走らせて塗装膜を剥がすことで輪郭のギザ付きをなくし、その後、文字の内側の塗装膜を異なる方向から剥がす、などのパターンを設定するとします。時間をかけることで文字を綺麗に表現することはできるのですが、その分生産数が少なくなるため、加工費が上がってしまいます。そのため、短い加工時間ではっきりとした文字を表現できるようなレーザーの条件にて加工できる技術力が必要となります。

3.タイ工場での自動車部品の生産

上記のように自動車の中でも非常に重要な役割を持つメーターパネルを弊社ではタイで量産加工を行なっている実績があります。自動車の部品として要求される品質要求や技術要件を満たし、日本と変わらぬレベルで加工をできることがタイ工場の強みです。自動車以外にも化粧品、電化製品など様々な分野でのものづくり実績があり、成形・塗装・蒸着・レーザー・印刷と幅広い加工対応ができますのでタイ方面で、ものづくりのご要望があれば気軽にご相談ください。

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