真空蒸着とは
真空状態の中に設置した金属を蒸発するまで加熱し、金属の粒子を製品の表面に付着させて薄膜を形成する加工技術のことです。身の回りの化粧品の容器や家電製品の表示パネル部品、自動車のスイッチなど、製品のデザイン性を向上させることを目的として利用されているものが多々あります。
金属を均一に成膜できるため、下地に凹凸がなければ鏡のように反射する部品を作ることもでき、自動車のランプのリフレクターなど、機能面で採用されることもあります。
東洋加工では金属の膜厚コントロールを得意としており、ご要望の透過率に合わせたものづくりを実現することができます。他にも保有設備を組み合わせることで以下のような多彩なものづくりが可能となります。
- 金属を薄く成膜し、裏から光源を当てると金属面が淡く光るハーフミラー
- 2色成形技術と組み合わせて光漏れを調整
- 塗装技術で多彩なカラーバリエーションを持つ金属感を表現
- レーザー技術でシンボル・文字を表示

真空蒸着に必要なツール
- 真空蒸着機
- 成膜する金属材料
- プラスチック治具(基本は塗装治具と共通)
- アンダーコート(プライマー塗装)が施された製品
真空蒸着の工程
- 製品をプラスチック治具に取り付ける
- 製品にアンダーコート(プライマー塗装)を施す
※蒸着時の密着性を上げることが目的 - 製品を真空蒸着機にセットする
- 真空蒸着加工により製品に成膜を行う
- 真空蒸着機から製品を取り出す
※レーザー加工が必要な場合は蒸着加工後にレーザーを実施します - 製品にトップコート(ハードコート塗装)を施す
※蒸着が剥がれないように塗膜で保護することが目的
※仕様によってはトップコートの前にミドルコートを行うこともあります - 製品をプラスチック治具から製品を取り出す